野田俊作の補正項
             


シンガポール(4)

2017年08月12日(土)


 ドルズィン・リンポチェはオリンピック選手みたいに元気だが、ガルチェン・リンポチェもきわめてお元気だ。最初にお会いしてから5年になるが、外見的にはまったくお変わりがない。2019年に日本に来ていただくようお願いしているが、健康上は問題ないだろう。ハイクラスのヨガ行者は死期は自分で選ぶのだそうだが、当分選ばれる気配はない。

 楽隊も元気だ。ギャリンという笛の音がみんな気に入ったみたいで、手に入れて練習しようかと言っている人もいた。音楽の原理は雅楽によく似ているが、もっと陽気で賑やかだ。そのうちいつか、日本での法要にも楽隊がつけられるといいなと思っている。私はホラ貝がいいかな。

 会場に代々の祖師のタンカが展示してあるのだが、新しくガルチェン・リンポチェのタンカが出来上がって、長い列の最後に展示してあった。特徴をうまくとらえている。『白ターラー成就法』を作られた先代のガルチェン・リンポチェもタンカになっているが、こちらは「雪之丞」さま風の優男に描いてある。ご本人が生きておられる間に描いたか、すくなくとも覚えている人がいる間に描いたと思うので、そんなふうな方だったんだろう。

 午前中の1つめのセッションはいつもの阿弥陀仏のマントラ読誦だったが、2つめは受戒会(じゅかいえ)で、帰依戒を授かった。日本人は5人だった。下の写真は法名を書いたカードをあらかじめ授かっているとことで、これからガルチェン・リンポチェに髪を切っていただく。髪を切っていただく場面の写真は角度の関係でうまく撮れなかった。教団が写真を公開したら、ここで紹介できるかもしれない。

 食事は白飯(ただしタイ米)と菜食の副食2品で、たくさん欲しい人にはたくさん、少しでいい人にはすこし入れてくれる。長蛇の列を並んでいただくのだが、たっぷり作ってあるので足りなくなることはない。

 中華料理だから、いつも炒めたものあんかけだが、心がこもっていておいしい。よく知っている野菜もあるが、ときどき正体不明のものもある。それでもおいしい。ちなみに、朝食はホテルのバイキングでいただくが、これも菜食が選べるようになっている。

 午後は2時間のセッション×2を、ものすごいハイペースで阿弥陀仏のマントラをお唱えした。数珠と携帯電話のストップウォッチで数えてみたら、10分間に560回ほどだった。それをたっぷり3時間やったので、この午後だけで1万回になる。4日間全体で5万回を超えるだろう。来年の春までに10万回唱えておくようにドルズィン・リンポチェに言われているのだが、今回参加した人は楽勝だな。

 ものすごい速度でマントラをお唱えしているうちに、みんな入神状態になってしまって、目が遠いところを見ている。後で話を聴くと、それぞれなかなか楽しい体験をなさっているようだ。

 夜はディクン・カギュ派の開祖であるジクテン・スムゴン大師の八百年忌をした。大師が作られた「六楽の金剛歌」という偈について法話をいただいた。通訳の温子先生は、昨夜だか今朝だかに、いきなり「受戒会の経文」とこの「六楽の金剛歌」の原文をもらって、大急ぎで翻訳して、さらにそれを印刷して配ってくださった。かなり難しい内容の偈で、大変だったと思う。