2008年7月アーカイブ

国際学会

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アドラーネットにも書きましたが、国際学会の最終プログラムが発表されました。
これで、いつどこでどんな方たちといっしょに発表するのか分かりました。

ってことはつまり、今まで全くそれが知らされておらず、
ただ「現地に行けば受付でプログラムをもらえる」ってだけだったんです(^^;)
出国前に間に合って分かってよかったです。

7月31日は別料金のワークショップと、
役員総会や評議員さんたちのミーティングと、歓迎パーティがありますが

学会の本番は8月1日からのようです。
基調講演や特別講義のあと、午後4時半から6時15分まで、
5つの部屋に分かれて、それぞれの部屋で20分ずつ4つの発表が行われます。

8月2日は、午前にパネルディスカッションと全体講義。
午後2時半から5時15分まで、また5つの部屋に分かれて
20分の発表が6つずつ行われます。

8月1日しょっぱなの4時半に、なんだか Room304 たらいうところで
私があたっているみたいなのですよねえ。

自分のよりもね・・・

同じ時間帯に Room302 では、
ICASSIでおなじみのアンシア・ミラーさんが発表するのでそっちに行きたい。
だめか。。。

中島先生は翌2日の午後4時前で、
またこの同じ時間帯、
別の部屋ではイヴォンヌ・シューラー先生やロイ・カーン先生が発表されます。
が、もちろんそちらはあきらめて、中島先生の応援に参りますわよん。
(中島先生は、美人のアンシアの応援に行ったりしてね(^^))

プログラムを読むと
急に緊張度がアップしてしまったのですが

ひとつ、私にとってはとてもよい材料がありました。
それは、各部屋ごとに司会者が決まっているのですが、
私のセクションで司会をしてくださるのは、
ジヴィッド・アブラムソン先生だということ。

ジヴィッドはICASSIで講師をしておられるイスラエルの夫婦療法家で、
今年のICASSI前半の2時間目、野田先生と同じクラスにはいっておられたみたいです。

私は去年ICASSIでジヴィッドとお会いして、
流暢に英語がしゃべれなくても、
そんなこと気にしないで、彼女のように、
ゆっくりと丁寧に、相手に伝わるように考えながら話してもいいんだ!ってわかって

実は今回の国際学会に赴くにあたり、
ひそかに「モデル」にさせていただこうと決めていた方なのです。

だから、とても嬉しい(^_^)v
彼女は短髪で、小さくて
とてもかわいい感じのおばあちゃんです。

私の発表のあとがこのジヴィッドの発表で、
そのあとの発表者のお名前を拝見するに、vice-president だとかで
これって国際学会で2番目にエライ人なのかな?

う~んと、まあ
末子である私としては、こういう状況はかえって不安が少ないというか。
若輩なりに、精一杯やってこようと。
それしかないですから、もう、ハラくくりますわ。


ただ、時間枠がわりときっちり決められているみたいなので、
ジヴィッドをモデルにゆっくり丁寧にしゃべっていたりすると
時間をオーバーしてしまいます。
私が長引くとジヴィッドに迷惑をかけることになります。

少し原稿を削らないといけないなあ。
発表は、今回も制限時間との戦いです。

準備はいつもけっこう早くからしているのに、
こうやって直前までバタバタするのはいつものパターン。
もうひとがんばり~

東日本地方会:シンポジウム

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午後は「勇気づけ~育児をふりかえって~」のシンポジウムでした。
このお話を聞きたくて、実は函館まで行ったのです。

3人のシンポジストさんがお話しされたのですが、
あちこちでハンカチやティッシュが大活躍・・・

淡々とした口調でお話しされているにもかかわらず、
こんなにも深い感動をいただくことができるなんて
驚きでした。

みなさんそれぞれに、語りたいことは山のようにおありだったと思います。
それを、限られた時間内におさめるために
また聴衆に伝えたいことがよく伝わるように
推敲に推敲を重ね、
聞くところによると2万字もあった原稿を5千字にまで削られた方もあったとか。

この日に至るまでの
司会の方をはじめ新潟チームのみなさまと、
シンポジストの方たちのご苦労がしのばれます。

そうやって凝縮された内容を
みなさん、忠実に読み上げられました。

おそらく何度も何度も読み直し語り直しされたであろうエピソードたちは
ほとんど感情をまじえずに発話されることによって、
かえってそのために、
まるで映画の中の一場面のように、くっきり浮かび上がってきていました。

Iさんと娘さんとの会話。。。
Mさんが息子さんと目を合わされた場面。。。
それらは、まるで私自身が体験したもののように
私にとっても忘れられない物語となりました。

ず~っと以前、
AGでグループセラピーの練習をさせていただいていた頃、
クライエントさんの語りが「mythos(伝説)」となるまで聴かないと
問題の共有はできないと教えられ、
でも、どうしてもそれがよくわからないでいました。

でもたしかに、
よく語られたエピソードは、
その方だけの体験ではなくなり、聴き手と共有のものになります。
この感覚なんですねぇ!

「よく語られた」というのは、つまり
言葉をつくしてあれもこれも話すということではなくて
なんというのか
その物語の真髄、というかエッセンスが
語られているもの、なのかもしれません。

で、そのエッセンスを抽出するために
聴き手であるこちら側としては、
上手に質問を工夫しないといけないわけですけれど

どういうものが
「語り直された物語」「人々に共有される伝説」なのか、
かいま見えたような気がしています。
ありがとうございました!


さて函館は、あまりお天気はよくなかったのですが
函館港のあたりから霧に煙る倉庫群を写してみました。
美しい夜景でした。

hakodate2.jpg

東日本地方会:ワーク

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函館で行われた東日本地方会に参加してきました。
いやぁ函館は思ったより遠かったです(^^;)

午前の部は、東京アドラーフェラインのみなさまが
周到に実験を重ねて練りあげられたシナリオに基づく
ワークショップ「話し合いの中の勇気づけ」でした。

まず昨年のICASSIで Erika Echleさんが提唱されていた
勇気づけの「4つのC」の紹介がありました。

Connect=つながる
Capable=できると感じる
Count=存在を認められる
  → Courage=人々のためにリスクを負うこと

きれいな絵にしてプリントしてあって(写真に撮っておいたらよかった~)
各テーブルに1枚ずつ置いてあり、ワークはこれを眺めながら進みます。
テーブルには1名ずつ、リーダーさんとサブリーダーさんがスタンバっておられ
そこに4名ずつぐらいのメンバーが入ります。

最初、おのおのが「勇気づけられたな~/勇気くじきされたな~というエピソード」をシェアして、
それらの話の中に共通していることを探します。
「勇気づけ」って何なのかを、
自己紹介を兼ねながら考えることのできるウォーミングアップでした。

それから、誰かひとり、事例を提供してくださる方を決めます。
ワークは綿密に計算された「メタ・メッセージ」を
リーダーさんが発信することによって進行していくのですが、
メモをとらなかったので、正確なメタ・メッセージは記憶できていません。

ただ、おおまかな流れは
1)事例提供者を決める
2)レポート・周辺情報を聞く
3)エピソードを聴く(「事例提供者さんのお話しになった世界を、さあ、みんなで探検しましょう!」という感じのメタ・メッセージが効果的でした)
4)エピソードを書き取る(チューリッヒシートでない似て非なるものでした)
5)パーソナルストレンクスを探す
6)代替案を考える(4Cの絵を示しながら「~さんが△さんとつながり、できると思ってもらえ、存在を認められているなと感じてもらえるためには、~さんは何ができますか?」のような問いかけがありました)
7)シェアリング
という感じだったと思います。
フェラインのみなさん、間違ってたらゴメンナサイね!m(_ _)m

いま、届いた『アドレリアン』56号の野田先生の論文「ライフスタイル分析の新しい方法(3)」を読みながら、
ワークショップで起こっていたことを考えています。

今回のグループワークはライフスタイル分析を行うものではないので、
本来ライフスタイル分析用であるチューリッヒシートは使用されませんでした。
工夫のほどがしのばれます。

まず、4Cの説明と勇気づけについてのシェアリングを行うことが
このワーク全体の方向性(目標)を決める働きをもっていたと思います。
また、常にテーブルの上の4Cのシートが目に入ることにより、
勇気づけに向かうという方向性ができるだけぶれないよう、工夫されていました。

それから、ゆっくり丁寧にエピソードとその周辺を聴くことで
事例提供者さんの私的なお話を、その場にいる者たちが理解可能な共通なものへ
という流れが作られていました。
じゅうぶんに語っていただいた後に
もう一度エピソードにもどってシートに記入していったので、
事例提供者さんと私たちが「同時に」お話を観察できるようになったと思います。

そして最後、4Cに基づく問いかけ「あなたに何ができますか?」は圧巻でした。
『アドレリアン』(p.223)にも

――上述の操作はすべて、共通感覚の育成であっても、かならずしも共同体感覚の育成ではない。しかし、これらの操作を丁寧におこなってから、「あなたの力をどうすれば人々のために使うことができるでしょうか?」と問いかけることで、クライエントは共同体への貢献を含む物語を語り始めるのである。――

とありますが、まさにそのとおり、
事例提供してくださった方は、
最初にお話しされたときには全く思いもよらなかったというような
建設的で貢献的で、ご自分の快不快をはなれた物語を、語り始められたのでした。
感動~~

お顔の表情も最初と全然ちがっておられたし
「話をしてよかった!まったく違う気持ちになりました!」とのことでした。
はじめに持っておられた「固定的な意味づけ」を脱却して
「問題解決に適した意味づけ」を獲得されたのではないでしょうか。

そんな様子を見て、その場をともにした私たちも
彼女や他のメンバーたちとつながっているなと感じたし
ここにいて何か役にたてたかなと感じることができました。


しかも凄いことに、ほぼ同じようなことが、ほとんどのテーブルで起こっていたようなのです。
つまり、リーダーさんたちの個性とか能力とかよりも(もちろんそれもあるのですが)
シナリオそのものに、
こういうことを起こす力が備わっていたと考えることができます。

ではシナリオとは何かというと、
チラとのぞいただけなので想像で言っているのですが、
要するにメタ・メッセージ(台詞)とその配列(順序とタイミング)
ではないのかな~
う~ん
メンバーになりきっていたので、よく覚えていないのが悔しい~(>_<)

『アドレリアン』56

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『アドレリアン』56号が発刊されました。
今回は論文が4報に地方会参加録が5報、まさに学会誌!といった趣です。
野田先生のご論文と翻訳論文、それに
先生のスーパーバイズでびしびし鍛えていただいた
京都の中井亜由美さんの研究論文「自助グループ参加者の意識調査」、
および不肖私の研究論文「自助グループの個性と構造」とが
光栄なことに並んで載せていただいております。

学会員のみなさまのお手元にはもうじき届くと思いますので
どうぞ読んでくださいね~

きょう、ひとあし早く一冊貸していただいて、ざっと読ませていただきました。
楽しみにしていたので、まず中井さんの論文から読みました。
研究そのものがとても興味深くおもしろいのはもちろんなのですが、
それ以上に、文章に
中井さんの真面目で誠実なお人柄がとてもよく表れていて
深く感動してしまいました。

中井さんのを読み終えて、つづけて
自分の論文をひさしぶりに読み返してみました。

そうすると、はじめて気がついたのですが、
中井さんとはまた違った、私の個性というようなものが、やっぱりあるのですねぇ

とても不思議な気がします。

たぶん、たぶん中井さんもそうだったのではないかと思うのですが、
掲載にいたるまで、原稿を完成させるまでに、
何度も何度も私は、手を入れ、書き直し、推敲を重ねてきました。
でも中井さんにしても私にしても、文章に表れている個性は消えてしまうのではなく、
むしろ、きわだってきているように思うのです。

素のままが個性
だなんて、なんとなく思い込んでいたところがあります。
小学校の作文や図工の授業で、そんなふうに教育されていたような気がします。。。
でもそうじゃなくて

自分の伝えようとすることを、どうすればいちばんよく人に伝えることができるのか。
そのことを一生懸命考えて、論理をととのえ
ひとりよがりな表現をそぎ落として
できるだけ無駄のない文章を書こうと努めたら

そうすればするほど、
その人の個性は、浮かび上がってくるものなのですね!

型が決まって、はじめて個性がでるというか。

武道の修行における順序を「守・破・離」というと聞いたことがあります。
破るとか離れるとかいうところに私はもちろん至っていません。
だからこそ、まず型を習う、「守る」から始めることが基本なんだろうな。
それをおろそかにしては、
個性とか味とかの話ではない、ただの無手勝流にすぎないのだろうな。
そんなことを、仲間の論文の文章を読んで感じたのでした。
感謝です!

ん?研究の内容とはまったく関係ない?
そういえばそうですね(^^;)

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