やっと読了

| コメント(0)

book.jpg桶谷秀昭氏の『昭和精神史』と
『昭和精神史 戦後編』を通読しました。

著者にとっての「昭和」とは、
大正天皇崩御の夜から
三島由紀夫の自刃までです。

三島由紀夫が市ヶ谷の陸上自衛隊本部で割腹自殺をとげたのは
昭和45年11月でした。
みなさんは、あの事件をご存知でしょうか?
年がばれてしまいますが、私は当時中学1年生で
下校の電車の中で、前の人の拡げていた号外を見て知りました。
立てこもった陸上自衛隊総監室の露台で三島由紀夫が演説している、白黒写真。。。

有名な作家の無法行為、しかも日本刀による割腹と介錯という衝撃的な事件でした。

その後も20年近く、年号としての昭和は続きますが、
著者は、三島由紀夫の死でもって昭和の精神は完全に終わったと書きます。


はじめは、旧仮名づかいのこんな分厚い本、私に読めるかどうか自信がなくて
まずは大きなJ先生にお借りして読み始めたのですが、
そのうちにどんどん引き込まれ、
印をつけておきたい箇所が多くなってきて、
自分の本として持っていたくなりました。
それで、新たにAmazonで購入して、新しい方の本を先生にお返ししました。

単純に、おもしろかった、とは言えません。
むしろ、しんどかった、というのが正直な感想です。

読んでいて思わず涙ぐんでしまうことが、よくありました。
淡々とした事実の記述に、なぜこのように感情が動かされるのか、わかりません。
たぶん、著者の文脈の中で、何かひらめきのように降りてくるものを
ときどきは、かすかに私も掴むことができたのでしょう。

著者の書いておられることをきちんと理解するためには、
2度3度、くり返し読むことが必要だと思うし
またそれに充分値する本だと思います。

かといって、いつか読もう、という本をた~くさん積み上げているだけの私、
いつまたこの大部の本2冊を通読できるかわかりません。
とりあえず今の時点で、印象に残ったことを書きとめておきたいと思います。
しばらくの間、お付き合いください。

コメントする

このブログ記事について

このページは、ayakoが2010年3月 5日 00:24に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「音の記憶」です。

次のブログ記事は「人のせいにしたということ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。