西表島飽和
沖縄県西表島
2003年10月27日(月)
単独行

石垣島で仕事が終わって、翌朝から西表島へ行った。石垣島に来ると、いつも釣りをするのだが、今回は「仏さまのお告げ」で、竿を持ってこなかった。かわりに写真を撮ろうと思うのだが、石垣島の写真はこれまでにずいぶん撮った。西表島は以前にダイビングに行ったことがあって、そのときに島巡りをして写真を撮ったのだが、天気が悪くて気に入った作品があまりなかった。そこで、西表島撮影旅行になったわけだ。
いまの季節は沖縄も大阪も同じくらいの気温だが、今日は快晴で、さすがに日なたは暑い。上原まで船に乗って、そこでレンタカーを借りる。上原は、西表島の北岸にあって、「デンサー節」という民謡が伝わっている。私はその歌が好きで、ときどき三線を弾いて歌うことがある。そこから西へ走ると、白浜というところで道がなくなる。その向こうに船浮という集落があるが、そこへは船でしか行けない。以前にダイビングで白浜港に途中寄港したことがあって、なつかしく思い出した。今日の計画は、そこから西表島を半周して、南岸にある南風見田浜という道の終点まで走りながら、写真を撮ることだ。
白浜のひとつ手前にある祖納という部落で家の写真を撮った。ここは古い集落で、いい家が残っている。前に来たとき、ここの「デパート」で、この村出身の那良伊千鳥という歌手の『島つんださー』というCDを買って、けっこうよかったので、また入ってみると、『いらさにしゃ』というセカンドアルバムが出ていたので、これも買った。西表島の歌を集めてある。「まるま盆山」という島が祖納の港の側にあって、その名前の歌があるのだが、これも入っていた。もちろん、本物のまるま盆山も写真に撮った。
そこからすこしずつ東へ走り、浦内川、ヒナイ川、大見謝川、後良川、前良川、仲間川などの川口のマングローブ林の写真を撮った。これも、何度も撮っているが、気に入った光がない。今日のはどうだろう。途中で、由布島へ渡る牛車を見に行ったが、テレビなどで見るのとは違って、何台も牛車がいて、すっかり観光化している感じで、乗って向こう岸に行ってみる気にはならなかった。いまは観光シーズンで、バスが何台も来ていて、おばさま方の団体でお賑やかだった。
島の東側を南下し、南岸に出て西に走り、南風見田という部落で道は終わる。その先に浜辺がある。天気のいい日の沖縄の浜辺は、ほんとうに「なんにもない」という感じで、しばらく木陰から呆然と海を見ていた。最終の5時20分の船で帰るつもりだったが、その前の3時30分の船で帰ることにして、上原に引き返した。なんだか西表島の気で身体が「飽和」してしまった気がした。